シャンソン演習 2026年度- 2021-25年度 2016-20年度 2010-15年度
2021年度
前期・大学院ゼミ「デリダ」
フランスの哲学者ジャック・デリダ(1930-2004年)が提唱した「脱構築」の思想は、哲学のみならず、文学、政治、言語、倫理、教育、芸術、精神分析など多岐にわたる分野で影響を与えました。デリダは1991年から最後の2003年まで「責任の問い」という大主題のもとで一連のセミナーを実施しました。本演習では、デリダが晩年に論じた主題を著作と共にとりあげて考察していきます。
4/7 アカウンタビリティとレスポンシビリティ
アカウンタビリティ(説明責任)は会計学の伝統的概念ですが、1990年代から社会のさまざまな分野に適用され幅を効かせています。日本流の「自己責任」もその亜流でしょう。デリダやレヴィナスのレスポンシビリティ(責任=応答可能性)を浮き彫りにするために、両者の比較をおこないます。
4/14 『死を与える』第1章
4/21 『死を与える』第1-2章
4/28 マクロン大統領アメリカの報道番組での発言「私たち自身の歴史を脱構築しなければならない」に関するフランス語記事を読む
5/12 出版されたばかりの『時間を与えるII』の序文(フランス語)を読む
5/19 『死を与える』第2章
5/26 『死を与える』第3章
6/2 院生の研究発表 デリダ/ハイデガーにおける政治的なもの
6/9 院生の研究発表 デリダの赦し論
6/16 院生の研究発表 サルトル『出口なし』
6/23 院生の研究発表 シクスー『ドラの肖像』
6/30 院生の研究発表 ガッシェ「批評としての脱構築」(『脱構築の力』)
7/7 カトリーヌ・マラブー『抹消された快楽 クリトリスと思考』:日本語訳刊行間近の本著の第1章を、初校ゲラの校正版とともに解説します。マラブーにおける女性的なものの思考を概説し、実際の翻訳作業の現場(ゲラ校正)を体験してもらいます。
7/14 院生の研究発表 カント/ハイデガーの想像力論
7/21 院生の研究計画へのコメント
後期・演習「感情」
「ヤバい」「萌える」「アガル」といった直截的で感情的な表現がネット上では飛び交っています。知性的な分析や合理的な判断だけでなく、気分や情緒を吐露する表現は往々にして、私たちの社会において大きな役割を担っています。感情は合理的な基礎を欠いている、得体の知れない心的現象です。しかし、感情は自分がどんな状態にあるのかを教えてくれ、物事に対する価値判断をもたらし、共有されることで他人との交流を可能にします。本講義ではテクストの抜粋ととともにさまざまな感情を考察することで、私たちの社会における感情のありかを見定めます。
10/6 ガイダンス 清水真木『感情とは何か』
10/13 愛/恋愛/エロス/慈愛 プラトン『饗宴』
10/15 友情/兄弟愛/親近感/承認欲求 アリストテレス『ニコマコス倫理学』、デリダ『友愛のポリティックス』
10/27 嫉妬/軽蔑/シャーデンフロイデ(Schadenfreude) ロラン・バルト『恋愛のディスクール 断章』、山本圭「嫉妬が大好きなあなたたちへ」
11/10 悲しみ/切なさ/無念 小此木啓吾『対象喪失 悲しむということ』、マリ=フレデリック・バッケ/ミシェル・アヌス『喪の悲しみ』、竹内整一『日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか』
11/24 恐怖/不可思議/怪異 戸田山和久『恐怖の哲学 ホラーで人間を読む』、平山夢明『恐怖の構造』
12/1 不安/苦悩/空虚感/安心 フロイト「不気味なもの」
12/8 怒り セネカ『怒りについて』、アグネス・カラード『怒りの哲学』、バーバラ・H・ローゼンワイン『怒りの人類史』
12/15 驚き/崇高 アリストテレスとデカルト、カント
1/12 感情×経済 感情労働 山田陽子『働く人のための感情資本論』、関谷大輝『あなたの仕事、感情労働ですよね?』。
1/19 感情×政治 メディアとポピュリズム カリン・ウォール=ヨルゲンセン『メディアと感情の政治学』、日比嘉高+津田大介『「ポスト真実」の時代』。
2022年度

2022年度はダリン・テネフ招聘教授も参加して、濃密な一年間となった。テネフ先生の尽力に心より感謝いたします。
前期水5・大学院ゼミ「20世紀の思想・文学を読む」
本演習では、20世紀の代表的な思想家・文学者を取り上げ、毎回テーマごとに主要なテクストの抜粋を読んでいく。招聘教授ダリン・テネフも出席するジョイント・セミナー。
ゼミは2部構成で、通常ゼミ16.20-17.50、アフターゼミ(AS)18.30-20.00の予定。ただし時間編成は不規則。おもに通常ゼミは日本語で実施して主題的演習、アフターはフランス語テクストの精読。
4月13日【公開セミナー】「ロシアのウクライナ侵攻を語る会」
対話者:ダリン・テネフ(ブルガリア、ソフィア大学/東京都立大学・招聘教授)、前田弘毅(東京都立大学、西アジア・コーカサス史研究)、西山雄二
20日【論文執筆ガイダンス】西山雄二「偽誓の薄明の方へ――ジャック・デリダ『偽誓と赦しI』を読む」(『Suppléments』No. 1)
AS:Barbara Cassin, Plus d’une langue, Bayard, 2012.(小学生向けの講演会。フランス語初級を終えた方から参加可能)
AAS:フランス語発音特訓
27日【論文執筆ガイダンス】ダリン・テネフ「デリダにおける贈与と交換」、『人文学報』511号、2015年。
AS:Barbara Cassin, Plus d’une langue, Bayard, 2012.(小学生向けの講演会。フランス語初級を終えた方から参加可能)
AAS:フランス語発音特訓
5月11日 学生発表:バタイユ
AS:Barbara Cassin, Plus d’une langue, Bayard, 2012.(小学生向けの講演会。フランス語初級を終えた方から参加可能)
AAS:フランス語発音特訓
18日【公開セミナー】カトリーヌ・マラブー新刊『泥棒! アナーキズムと哲学』を読む
25日 『現代思想2022年5月号 特集=インターセクショナリティを読む』(4/28刊行)、パトリシア・ヒル・コリンズ、スルマ・ビルゲ『インターセクショナリティ』合評
AS:Barbara Cassin, Plus d’une langue, Bayard, 2012.
ASS:フランス語発音特訓
6月1日 院生発表:デリダ『滞留』〜出来事と証言
AS:【最終回】Barbara Cassin, Plus d’une langue, Bayard, 2012.
ASS:【最終回】フランス語発音特訓
8日 サルトル『文学とは何か』第1章を読む
AS:通訳の理論と実践
15日 サルトル『文学とは何か』第2章を読む
AS:英語通訳の練習
29日 ラカン「ファロスの意味作用」を読む
7月6日 院生発表:ジュネ『花のノートルダム』
AS:ルモンド記事「いつしがみつくのをやめるのか」
13日 院生発表:ジュネ『花のノートルダム』
AS:監訳作業の手ほどき
20日 ジャン=リュック・ナンシーのヨーロッパ論「Euryopa 遠くへの眼差し」を読む
後期月4・学部ゼミ「現代思想と社会」
1960 年代以後、ヨーロッパの現代思想は、従来の哲学の枠組みにとどまることなく、文学、政治、芸術、経済、精神分析といったいくつもの領域を横断しながら展開されてきた。本講義では、そうした多様な現代思想を理解するために、各回で(主にフランスの)思想家を取り上げて、そのテクストをキーワード(主に政治、社会に関連するもの)ごとに読み解く。
1.ガイダンス【ポストモダン】ジャン=フランソワ・リオタール『こどもたちに語るポストモダン』
2.【疫病】文献未定
3.【死】ジャンケレヴィッチ『死』
4.【ケア】文献未定
5.【ジェンダー】カトリーヌ・マラブー『抹消された快楽 クリトリスと思考』
6.【動物】ジョルジョ・アガンベン『開かれ――人間と動物』
7.【植物】エマヌエーレ・コッチャ『植物の生の哲学』
8.【人新世】クリストフ・ボヌイユ, ジャン=バティスト・フレソズ『人新世とは何か』
9.【教育】ジャック・ランシエール『無知な教師』
10.【技術】グレゴワール・シャマユー『ドローンの哲学』
11.【社会】リー・マッキンタイア『ポストトゥルース』
12.【社会】デイヴィッド・ライアン『パンデミック監視社会』
13.【政治】ジョルジュ・アガンベン『例外状態』
14.【政治】アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート『アセンブリ』
後期水5・学部大学院ゼミ「翻訳の理論と実践」
翻訳は太古の昔からの歴史があり、人間の言語が複数に分裂しているかぎり、翻訳は必要不可欠である。母語と外国語のあいだだけでなく、広義の翻訳は、自国語内での言葉の意味の変換(日本語の辞書では日本語で日本語の言葉を説明している)、記号と言語のあいだの変換(音やノイズがオノマトペで言語的に表現される)をも含む。翻訳の規範をめぐっては、逐語訳か意訳か、原文重視か訳文重視か、作者重視か読者重視か、といった議論が交わされてきた。1970年代から欧米では翻訳学(Translation Studies/traductologie)が展開されてきたが、日本の大学ではさほど浸透してはいない。本講義では、翻訳の理論を学ぶとともに、翻訳の実例分析や実践をおこなう。招聘教授ダリン・テネフも出席するジョイント・セミナー。
10月5日 翻訳論の概説
12日 Jiri Levy, Translation as A Decision Process
19日 ウエルベック『発言集』翻訳草稿の検討 with八木悠允 AS:テネフ「ブルガリアにおける言語モデルと文学研究をめぐる論争」
26日 ゲーテとシュライアーマハーの翻訳論 AS:院生発表:バタイユとヘーゲル
11月9日 ベンヤミン『翻訳者の使命』1 AS:テネフ「イメージと超越」翻訳草稿の検討
16日 ベンヤミン『翻訳者の使命』2 with金志成、越智雄磨 AS:院生発表:ジュネ『花のノートルダム』
12月7日 カッサン『ひとつ以上の言語』訳文検討
14日 院生発表:ラカン『転移』
21日 ベンヤミン『翻訳者の使命』3 with越智雄磨
22日 ジョイントセミナー「カミュ『異邦人』第二部(新潮文庫)を読む」@専修大学・宮﨑裕助ゼミ
1月11日 ベンヤミン『翻訳者の使命』4
18日 ベンヤミン『翻訳者の使命』5
25日 デリダ「バベルの塔」
(ジョイントセミナー@専修大学・宮﨑裕助ゼミ)
2023年度
前期水5・大学院ゼミ「主人と奴隷の弁証法とフランス思想」

「主人と奴隷の弁証法」はヘーゲルが『精神現象学』の「自己意識」の章で展開した思索である。支配者たる主人は奴隷を従属させる。主人は享受し、奴隷は労働する。互いにみずからの自立した意識を獲得するために、生死を賭けた闘いが生じる。ただ、主人は自分の存在を奴隷に依存しており、物の生産に携わる奴隷こそが自立しているとも言える。主人と奴隷の優劣は逆転しうるのだ。このくだりはマルクスを感動させ、労働者の解放という着想を与えた。また、20世紀フランス思想において、主人と奴隷の弁証法は、主体間の相互承認の場面として、さまざまな解釈を受けてきた。本講義では、主人と奴隷の弁証法の骨子を学ぶとともに、そのフランス思想への影響と今日的可能性を見定める。
演習は、①Judith Butler, Catherine Malabou, Sois mon corps: une lecture contemporaine de la domination et de la servitude chez Hegel, Bayard, 2010.の読解、②「主人と奴隷の弁証法」に関するコジェーヴ、バタイユ、デリダ、バトラーなどの論考の検討から構成される。
4/12 ガイダンス「20世紀フランス思想とヘーゲル受容」
4/19 「主人と奴隷の弁証法」の解説(1) Cf. Gwendoline Jarczyk, Pierre-Jean Labarrière, Les premiers combats de la reconnaissance, Aubier, 1987
4/26 「主人と奴隷の弁証法」の解説(2)
5/10 Butler&Malabou, Sois mon corps 序文
5/17 Catherine Malabou « Détache-moi » /ミシェル・フーコー『哲学の言説』、ル・モンド紙書評
5/24 Catherine Malabou « Détache-moi »
5/31 Catherine Malabou « Détache-moi »
6/7 ジョルジュ・バタイユ「ヘーゲル、死と供犠」を読む
6/14 Catherine Malabou « Détache-moi »
6/21 Catherine Malabou « Détache-moi »
6/28 ジャック・デリダ「限定経済から一般経済へ──留保なきヘーゲル主義」を読む 西山雄二、宮﨑裕助、ダリン・テネフ
7/5 Judith Butler, « Le corps de Hegel est-il en forme : en quelle forme ? »
7/12 Judith Butler, « Le corps de Hegel est-il en forme : en quelle forme ? » /フランス語文法「冠詞」
後期水5・院・学部ゼミ「20世紀フランスの思想」
20世紀を通じて、フランスでは哲学や思想の知的探究が、文学や芸術、精神分析、人類学、経済学、歴史学などと交錯しながら展開された。そららの思潮は西欧中心主義的な思想への反省や対抗として現れ、主体や意識、身体、歴史、文明、政治などのさまざななテーマを刷新した。実存主義や構造主義、ポスト構造主義などと表現されるこれらの思潮は世界的に拡散され、応用され、いまでは人文学研究の明示的ないし暗示的なスタンダードとなっている。本演習では、20世紀フランスの思想をオムニバス形式で辿ることでその思潮を概観する。
演習は、フランス語テクストの抜粋の翻訳と分析、各思想家の説明から構成される。抜粋はフランス語で読むが、日本語訳も配布するので、フランス語未修者でも参加可能。
10/11 Jean-Paul Sartre, L’Existentialisme est un humanisme. サルトル『実存主義とは何か』
10/17 Albert Camus, L’homme révolté. カミュ『反抗的人間』/「出来事」について
10/25 「日本哲学の脱構築」ワークショップ@専修大
西田幾多郎『善の研究』第2編 発表者:宮﨑裕助、亀井大輔 コメンテータ:檜垣立哉
11/8 Georges Batailles, L’expérience intérieure. ジョルジュ・バタイユ『内的体験』
11/15 Maurice Blanchot, L’espace littéraire. モーリス・ブランショ『文学空間』(「本質的孤独」)
11/22 Simone Weil, La pesanteur et la grâce. シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』
11/29 Roland Barthes, « La mort de l'auteur » ロラン・バルト「作者の死」
12/13 Paul Ricœur, Le mal. ポール・リクール「悪について」
12/20 修士博士学生の論文合評会
1/10 Gaston Bachelard « Instant poétique et instant métaphysique » ガストン・バシュラール「詩的時間と形而上学的時間」
1/17 Emmanuel Levinas, Éthique et infini. エマニュエル・レヴィナス『倫理と無限』(「顔」)
1/24 Jacques Lacan « D’une question préliminaire à tout traitement possible de la psychose » ジャック・ラカン「精神病に対してなしうるあらゆる治療への前提的問いについて」
1/31 Yves Michaud, Sylviane Agacinski, Jean-Luc Nancy, Carole Diamant. Pour qui philosophent-ils ? イヴ・ミショー、シルヴィアンヌ・アガサンスキー、ジャン゠リュック・ナンシー、キャロル・ディアモン「誰のために哲学するのか」
2024年度
前期水5・大学院ゼミ「ジャック・デリダ講義録(1991-92年)『秘密に応答責任を負う』」

ジャック・デリダ(1930-2004)は1991年以降、大主題「責任の問い」のもとでセミネールを実施しました。この大主題は、証言、歓待、偽誓と赦し、死刑、獣と主権者と毎年主題が変奏されていきますが、その初年度は秘密でした。秘密とは何か。秘密は責任の問いといかに結びつくのか。この問いに答えるために、デリダは秘密の意味論をその異なる次元(科学、技術、社会、政治、宗教)を通じて回析します。タイトルにあるrépondre、secretの単語から、ラテン語respondere、ギリシア語crypte、ドイツ語Geheimnisの言語と思想的背景に即して議論が広げられます。まず、文学のフィクシィンにおける秘密をめぐって、メルヴィル、ジェイムズ、ポー、ボードレールが参照され、秘密の効果の主題系が分析されます。第5-8回講義は、既刊の『死を与える』に相当し、パトチュカとキルケゴールが論じられて、秘密と責任に死と贈与の主題が加わります。そして、ハイデガーとフロイトの不気味なものの比較がなされ、好奇心や配慮が主題化されます。本演習では、このデリダ講義録『秘密に応答責任を負う』(Jacques Derrida, Répondre - du secret. Séminaire (1991-1992), Seuil, 2024)の通読を目指します。
毎回15-20頁程のフランス語を読み進める予定。フランス語の学習経験に合わせて、予習と参加をしてもらえればかまいません。フランス語未経験者でもなるべく理解可能な方式をとります。
4/10 ガイダンス「ジャック・デリダと秘密」
4/17 第1回①(35-43頁)
4/24 第1回②(43-63頁)バートルビーと秘密
5/1 第1回③(63-85頁)ボードレール「群衆」
5/8 第2回 ①(87-96頁)「incognito(お忍びで)」
5/15 セミナー「人文書出版の薄明――書物の新たな希望はどこにあるか」小林浩
5/22 第2回 ②(97-118頁)秘密の告白と過ち ボードレール『現代世界の画家』
5/31 第3回 ①(121-134頁)「ピュシスは隠れることを好む」
6/5 第3回 ②(134-155頁)責任の決断:レジスタンス活動家の事例
6/12 講師海外出張のため休講
6/19 第4回①(185-192頁)「〜かしら」の言語行為論
6/26 第4回②(192-216頁)ハイデガーの好奇心と気遣い
7/10 国際セミナー「日本とヨーロッパにおけるあわい」カリム・シャハディーブ、レナ・シモン
7/11 専修大学・宮﨑裕助ゼミとのジョイントゼミ サルトル『嘔吐』について
7/17 講師体調不良のため休講
7/24 第10回(433-467頁)フロイトの不気味なものと分身
後期水5・院・学部ゼミ「20世紀フランスの思想」
10/2 Françoise Dastur, Pourquoi la mort ? ダスチュール『死って何だろう』
10/9 Albert Camus, Le Mythe de Sisyphe. カミュ『シーシュポスの神話』
10/16 Jean-Paul Sartre, L’être et la néant. サルトル『存在と無』/AS高波力生哉・研究発表(デリダ)
10/23 Georges Batailles, Le coupable. ジョルジュ・バタイユ『有罪者』/AS菊池一輝・修論草稿発表(ラカン)
10/30 Georges Batailles, Le coupable. ジョルジュ・バタイユ『有罪者』補遺「認識、行動への投入、問いへの投入についての断章」/AS森祐太・修論草稿発表(バタイユ)
11/6 講師海外出張のため休講
11/13 Maurice Blanchot, « Kafka et l’exigence de l’œuvre » モーリス・ブランショ「カフカと作品の要請」
11/20 Claude Lévi-Strauss, Race et Histoire. クロード・レヴィ=ストロース『人種と歴史』/AS竹内大祐・修論草稿発表(バタイユ)
11/27 Emmanuel Levinas, Totalité et infini.エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』/AS黒谷仁哉・卒論草稿発表(ヴェイユ)
12/4 Boyan Manchev, L’Altération du monde. Pour une esthétique radicale ボヤン・マンチェフ『世界の他化』
12/11 Roland Barthes, Le Degré zéro de l’écriture. ロラン・バルト『零度のエクリチュール』
12/18 国際セミナー:ダリン・テネフ、マルティナ・ネディアルコヴァ
1/8 シオラン『災厄の誕生』と反出生主義
1/15 学部生レポート合評会①:無について、バルト
1/22 学部生レポート合評会②:シオラン、レヴィナス
2025年度
前期水5・大学院ゼミ「ジャック・デリダ講義録(1995-96年)『歓待I』を読む」

ジャック・デリダ(1930-2004)は 1991 年以降、大主題「責任の問い」のもとでセミネールを実施しました。この大主題は、証言、歓待、偽誓と赦し、死刑、獣と主権者と毎年主題が変奏されていきます。1995-97年、2年間にわたって論じられたのは「歓待」でした。「歓待」の概念と実践は、グローバル化が進展する現代世界において、政治的・倫理的な場面で重要視されています。異質な存在が混交する状況下で、見知らぬ者をいかに受け入れるのか、受け入れないのかがさまざまな社会的場面で問われているからです。ただ、21世紀になり、頻発するテロリズムへの恐怖心から、難民・移民の激増が既存の社会秩序を揺るがす状況から、異者に対する不寛容さが増しています。歓待や寛容とは何か。他者や異邦人とは誰のことか。歓待と敵対の対立はいかなるものか。他者を受け入れるとき、自己や我が家はいかに変容するのか。これらの問いを考えるべく、今日的な状況を踏まえた上で、本演習ではデリダの歓待論を読み進めます。
各回でデリダが参照する文献は以下の通り。毎回 15-20 頁程のフランス語を読み進める予定。 フランス語の学習経験に合わせて、予習と参加をしてもらえればかまいません。
4/9 ガイダンス
4/16『歓待I』第1回21-22頁
4/23 河野正治「歓待の人類学」を読む
4/30 『歓待I』第1回23-28頁
5/7 『歓待I』第2回43-61頁 AS:バタイユ
5/14 バンヴェニスト『インド=ヨーロッパ諸制度語彙集』を読む
5/21 東浩紀『観光客の哲学』を読む AS:シモーヌ・ヴェイユ
5/28 『歓待I』第2回、バンヴェニストについて
6/4 『歓待について』48-84頁
6/11 西山による発表「獣と主人 島の歓待」
6/18 講師出張のため休講
6/25 ラッセ・トマセン(Lasse Thomassen ロンドン大学クイーン・メアリ校教授)「歓待──政治的概念についての脱構築的理論化」@専修大学・神田キャンパス
7/2 『歓待について』84-104頁 AS:デリダのマンデラ論
7/9 河野正治「歓待はいかに記述可能か──社会人類学の視点から」ディスカッサント:宮﨑裕助(専修大学)
7/16 『歓待I』 AS:バタイユとロール
後期水5・院・学部ゼミ「20世紀フランスの思想」
10/1 ガイダンス
10/8 バタイユ『ラスコーの洞窟』
10/15 バタイユ『ラスコーの洞窟』
10/22 荻野厚志「ジョルジュ・バタイユのコミュニカシオン再考──『ラスコーの壁画』をめぐって」
10/29 ジュリー・ペラン「海辺のコレオグラフィ──陸と海のあわいで踊る身体」
11/12 シモーヌ・ヴェイユ「人格と聖なるもの」① AS:修論構想発表(バタイユ)
11/19 シモーヌ・ヴェイユ「人格と聖なるもの」② AS:修論構想発表(ロール遺稿集「聖なるもの」)
11/26 ジャン=リュック・ゴダール「映画とは何か」
12/3 講師出張のため休講
12/10 フランスの教育について
12/17 カイヨワ『人間と聖なるもの』 AS:修論構想発表(バタイユ)
1/7 ロール遺稿集
1/14 デリダ「ネルソン・マンデラの感嘆」
1/21 サルトル『嘔吐』 1/28 ダリン・テネフ「「われわれ」のあわい──木村敏とデリダ」